2016年4月28日木曜日

ススキの刈り取り(春)

 茅葺き屋の家には屋根をふき替えるための茅が必要です。

 ところが需要(茅葺き屋根の家)が少ないためススキを生産しているところはあまりありません。

 福井県でもご多分にもれず、茅を本格的に生産しているところはありません。

 そうなると自前で確保するしかないのですが、板取ではなるべく自前で茅を確保しようとしています。

 幸いにも板取には茅葺き屋根の家が残っていて、囲炉裏で火を焚いているから昔ながらの燻された茅が出来ます。

 刈る前のススキ
 

 燻された茅は腐り難くなるため長く持つようになります。

 ほとんど売られている茅は乾燥して保管しているだけなので、腐りやすくなります。

 板取ではこの点に注目して、燻された茅の生産を目指しています。



 今年は実験のために一度葉っぱが出てきた春先にススキを刈りました。

 刈った後
 


 ススキはなるべく長くて真直ぐなものが良いのですが、長く放置されていたために茎は太くなって秋の終わりごろになると曲がってしまいます。

 そこでなるべく細いススキにするために、春先に一度かることにしたのです。

 これは実験なので結果がどうなるかは分かりませんが、うまくいかなければもう一度考えます。

 成功すれば他のススキにも応用しようと思っています。

 これは私の考えですが、燻されたススキが作れるようになりある程度の量が確保できれば産業化も夢ではないと思っています。

 夢で終わらせたくないです。







2016年4月27日水曜日

柿の木の接ぎ木

 「桃栗3年柿8年」と言う諺があります。

 これは種から育てた気に実がなるまでの期間が柿が一番長く8年もかかるという意味です。

 8年もかかってしまうと、それまで収入がないことになるので農家にはよくありません。

 そこでもっと早くに実がなる方法として柿の木の接ぎ木をします。

 こうすれば3年位で実がなるようになります。

 それでも3年ですが・・・・。

 その接ぎ木の方法を今年も習ってきました。

 
 

 接ぎ木とはその名の通り、柿の木(吊るし柿では長良柿)の小枝をすでに根が付いている柿の木(例えば豆柿)に割りこませて継ぐことです。

 最初に継ぎ木を作ります。

 

 芽を2~3個残して切り、専用のテープで覆います。

 その後、手で持っている方の枝を楔形に切ります。

 台木に切り込みを入れて楔形に切った小枝をはさみこみます。

 

 その後テープで台きと接ぎ木を繋ぐ様に巻いていきます。


2016年4月21日木曜日

たんぽぽ

 板取も一日一日暖かくなってきて春が近づいてきているのを実感する日が多くなりました。

 板取の茅場にはタンポポが咲き始めました。

 日本には2種類のタンポポ、西洋タンポポと日本タンポポです。




 西洋タンポポは外国からの荷物に紛れ込んで日本に定着したと思いますが、繁殖力が日本タンポポより強く、また交雑も進んで日本タンポポが減少してきています。

 幸いにまだ板取に咲いているこのタンポポは日本タンポポです。

 西洋タンポポと日本タンポポの違いを見分けるには、その額を見ればすぐに分かります。

 西洋タンポポは額が反り返っているのに対して日本タンポポは反り返っていません。

 今は日本タンポポが咲いていますが、時間が経てば西洋タンポポが進出してくるかもしれません。

 これだけ西洋タンポポが勢力を伸ばしてくれば交雑が進むのも仕方がないことかもしれません。







2016年4月20日水曜日

旧板取小学校跡

 今は廃村になった板取集落ですが、その昔は人が住んでいて小学校もありました。

 昔は人が住んでいるところにはどんなに不便でも学校がありました。

 人伝いに聞いたその後に行ってきました。

 それは集落から少し離れた山の中にありました。

 国道を横切って山の斜面を上っていくと石積みがありました。

 itadorishou atochi  (1).JPG

 この階段には切りだされた石が使われています。
 itadorishou atochi  (2).JPG

 さらに上っていくと・・・・
 itadorishou atochi  (3).JPG
 
 セメントで固められた石垣が見えてきます。
 
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2016年4月16日土曜日

屋根の苔取り

 茅葺きの屋根は定期的に苔を取る必要があります。

 茅葺きの屋根はススキで出来ているので、年月が経てばどうしても表面が腐ってきます。

 腐ってくるとそこに苔が生えたり、草が生えたり、木が生えたりしてきます。

 すると雨水が中に浸透しやすくなって、早く茅が痛んできます。

 木が生えてくると根が張るために、更にその根を通って水が深く浸透しやすくなります。

 こんな理由で苔取りをするんですが、先日その様子を見ることが出来ました。


 屋根の梯子をかけて熊手で苔を取っていきます。
 
 
 
 

2016年4月10日日曜日

板取の桜

 板取にも遅れて桜が咲きました。

 一昨年の雪で枝が折れて痛々しかったんですが、それにもめげずに咲きました。

 桜の木は2本しかないのですが、それぞれ違う種類のようです。