茅葺きの屋根はススキで出来ているので、年月が経てばどうしても表面が腐ってきます。
腐ってくるとそこに苔が生えたり、草が生えたり、木が生えたりしてきます。
すると雨水が中に浸透しやすくなって、早く茅が痛んできます。
木が生えてくると根が張るために、更にその根を通って水が深く浸透しやすくなります。
こんな理由で苔取りをするんですが、先日その様子を見ることが出来ました。
屋根の梯子をかけて熊手で苔を取っていきます。
コケや草を取り除いた後の屋根は所々に大きな窪みができています。
これは草や木が屋根で生えてきたために根が深く屋根に食い込んだためで、取り除くと周りの腐った屋根も取れてくるからです。
落としたコケや腐った茅
右には杉の木が見えます。
このような杉の木が何本も生えています。
腐った茅は肥料になるので畑に撒きました。
茅葺きの屋根を長く持たせるためには家のかなを乾かす必要があります。
それには囲炉裏で火を焚く必要があります。
そうすれば煙で燻されて家の中が乾燥もされます。
昔は暖を取ったり炊事をするために火は絶対必要なものでした。
それが今では電気に変わり、灯油を使った暖房機器になりました。
火を使わなくなってから屋根の持ちが悪くなったように思います。
これは時代の流れなので仕方がないと思いますが、せめて私が借りている家だけでも火を焚いて長く持つようにしたいと思います。
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