茅葺き屋根の材料はススキです。
つまり草なのでどうしても年月が経つと腐っていきます。
屋根がコケに覆われて緑色になっているのは風情が感じられますが、屋根にとってコケは厄介者です。
コケによって雨が下に浸透しやすくなるためです。
ですから定期的にコケを落とさなければなりません。
そのコケをとる作業が行われました。
茅葺き屋根は急こう配なので屋根に直接乗ることは出来ず、梯子と熊手を使ってコケを落とします。
右の屋根に黒ずんでいるところがありますが、これは雨が浸み込んで腐りかけている証拠です。
こうなると屋根を支えている木材までもが腐ってきている可能性があります。
こうなる前に差し茅をして屋根を補修する必要があります。
熊手でコケと一緒に腐ったススキを取り除きます。
こっちは私が借りている家の屋根です。
家の周りは崖になっていて、梯子をさすのにも危険が伴います。
屋根に生えてきた欅をとってもらいました。
屋根に木が生える・・・・なんてことは珍しくないのですが、木が小さい内に取らないと根が屋根に広がって腐るのが早くなります。
隣の家は資料館なんですが、むかし杉の木が生えていました。
その為に屋根が腐って下の木も腐って、雪の重みで折れました。
屋根もダメになり屋根を支えている木も腐って折れてしまうと補修に何倍もの費用がかかります。
費用を抑えるためにもこまめに補修はする必要があります。
ダメージが大きくなってからでは取り返しがつかなくなってしまうかもしれません。
取り除いた時に出るコケや腐ったススキは肥料になるので重宝がられます。
私は持って帰って畑に撒きました。
今年は良い野菜が出来るでしょうか。
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